小林武仁さん
小林武仁さんというJazzベーシストで作曲家のおじさんが居た。

この人に出会ったのは2004年の秋から冬に変わる頃。
当時バイト代が出てはあるBarによく飲みに行っていた。
そこで出会ったちょっと変わってるけど嫌な感じのしないjazzベーシストのおじさん。
それが小林武仁さんだった。

たしか初めて出会った時にはこんなことを言ってたっけなぁ・・・。
「深夜に買えるレトルトカレーで何が一番うまいか試してみようと思ったらこのBarで呑んでた。」
二回目に会った時には・・・
「お前は写真撮っているのか!アメリカに居るうちの娘も写真やってんだよ。nikonのカメラのなんとかっていうのをこの前送ってやったんだ。」

当時の自分はこの人に興味を持った。
jazzをやっているから聴きに来いみたいに言われ、行った。
そこでびっくりした。
荻窪の片隅でこんなもの凄いjazzが聴けるなんて!!と・・・。
そこで聴いた音は今までのどの音楽よりも凄かった。
テクニックとかそういうことじゃない、なんと言葉では表現しようのない凄い「音」

その後、この人のライブに何度か足を運んだ。
4ヶ月くらいかな、何度かこの人のライブに行き、ライブの写真を撮った。
本物のjazzの人たちのライブを撮れることが嬉しかった。
そんな人たちにカメラを向けることができて誇らしかった。

しかし、4ヶ月を過ぎた頃に携帯を壊し連絡先を無くし、更に体調を崩し、ライブに顔を出さなくなった。
その後、仕事だったり新しい出会いがあったりで段々と小林さんのことは忘れていた。
我ながら不義理で本当にひどいもんだ。
たまに思い出すことはあっても自分から疎遠にしてしまったこともあり、積極的に再会しようとはしていなかった。

それから数年が経ち、自分も気の持ちようが変わってきた。
あの時、いきなりライブに行かなくなったことを詫びたいと思った。
撮った写真をすべて見せて渡したいと思った。
そして小林さんに連絡を付ける方法を探した。
出会ったBarで消息を尋ねたが知らないと言われてしまった。
ネットで検索したがヒットしなかった。
(この時馬鹿なことに「小林武人」で検索していたのだ・・・)
再会することを半ば諦めていた。
もしかしたらまたアメリカに行ったり、他の地方に流れたのかもしれないな・・・なんて思っていた。

先日、僕は新しいiMacを買った。
その時にデータの整理をしていて、小林さんの名前を間違えて覚えていたことに気付き、検索し直した。

そこでヒットしたのは思いもよらぬ小林武仁さんの訃報だった。
今年の一月に肺気腫が原因で自宅で一人で亡くなっていた。

悲しかった。
自分の不義理といいかげんさを今日ほど悔やんだ日は無い。

酒飲みで、なんか変で、でも不思議な雰囲気を持っていた小林さん。
僕はこの人のベースがもう一度聴きたかった。


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本当にもう一度会いたいと思った時に人は居なくなってしまうことが本当にあるんだ。
もっともっと人との出会いを大事にしないといけないと思った。

小林武仁さん、ご冥福をお祈りします。
そっちの世界でもベースを弾いて、突拍子も無いことを言って、酒を飲んでてください。
何十年かしたら僕もそっちに行って一緒に酒を飲みますから。
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by kousuke-rockphoto | 2008-07-18 03:44 | PHOTO
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